多くの看護師から人気の整形外科。
1年目の半年で
大学病院の移植外科で
挫折した私を
優しい整形外科の職場が
拾って下さり
おかげさまで整形外科でのキャリアも3年となりました。
整形外科で3年勤めた私が感じる
整形外科勤務のやりがいと
メリットデメリットを紹介します。
・これから整形外科に転職したい
・整形外科で働きたいけどいまいちイメージがつかめない
・整形外科で何が学べるのか知りたい
・整形外科が求めるものを知りたい
それではいってみよーう!
整形外科看護師のやりがい
整形外科にやってくる患者さんは
・脊椎疾患(腰部脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニア、骨メタ、腰椎すべり症)
・関節の変形(変形性股関節症、変形性膝関節症)
・事故や転倒での骨折
・腱断裂
・ばね指
・手指切断術が必要な方
上記の疾患が多いです。
もちろん病院によって、
化学療法が行える病院、
切断された手指の再接合専門の病院、
脊椎オペに特化された病院などがあります。
整形外科は基本的に
ベースが健康な方が多いので
手術を受けて
在宅へリハビリを経て戻っていく、
この流れをサポートできるのがやりがいです。
昨日まで足を引きずりながら
歩いていたのに
手術後とても楽そうに歩いている!
ニコニコして帰っていく時が嬉しいですね。
整形外科で働くメリット
ベーシックな看護技術が身につく
整形外科では
手術、輸血のための
頻繁なルート確保、
骨を強化するための皮下注射、
術後の抗生剤投与、
ドレーンの管理、
コルセットやネックカラー、
三角巾固定中の観察、
最低限のモニター知識、
休日リハビリの先生が休みの時は
患者さんへのリハビリ指導など
超基本的な看護手技が身に付きます。
最初に応用から入って
頭がこんがらがる
ということがないので
1年目さんにも
中途採用で入った方にも
働きやすい業務内容かと思います。
海外で働くときに求人が多い
今実際南アフリカでの
看護師求人を見ているのですが
求人で多いのはICU、心臓血管外科、整形外科の3つ。
インフラが整ってない国では
交通事故が後を絶えません。
外傷を扱う整形外科ナースは海外でも重宝されます。
整形外科で働くデメリット
看護手技は基本以上にならない
看護技術はたしかに
基本的なものが身に付きますが、
ベースが元気な患者さんが多いのもあって
吸引や人工呼吸器などは
ありません。
看護師4年目になりますが
いまだに吸引に携わったのは
1回くらい。
これはどんな部署にいても
仕方ないことだと思いますが
その部署によって得意になる手技と未経験の手技ができてしまいます。
手術のたびに
太いルートを確保するので
ルート確保の腕は格段に上がりました。
多い時は1日4本ルート取ります。
介助が多く腰痛の原因にも
オペを受けてすぐに歩き出す方もいれば
圧迫骨折で保存療法の方などは
長期にわたって介助が必要です。
体の大きい男性患者さんを
支え切るのはなかなか大変で
時に腰痛を起こすことも。
一時期100キロ越えの患者さんを
3人がかりで車いすに乗せていました。
自分が圧迫骨折するんじゃないかと思ったくらい。
整形外科で求められる人材
特に整形外科だからといって
特殊な人材が求められるわけではありませんが、
一日に4~5件の
手術が帰ってくるので
急性期独特のてきぱきした対応は求められます。
消化器や移植の手術と違い
整形外科の手術は長くて5時間
短くて1時間。
展開がとても早く
オペ直帰の患者さんが
落ち着いてきたと思ったら
また新たな患者さんが
帰ってくるという目まぐるしいスピード。
オペが多いと
どうしても空気がピリピリするので
ゆったりした環境で働きたい!
という方にはあまり向かないかもしれません。
力仕事には間違いないので
体力のある20代の若手看護師は
重宝されるかと思います。
急性期の忙しさを体験しつつ
基礎技術をほどよく習得、
そこから専門的な部署に転職、異動すれば全身をみれる看護師になっていけるのではないでしょうか。
3年間を振り返って
整形外科で働けてかなり良い経験になったと感じています。
基本ができていたら、
思いきって応用にチャレンジできる自信がつきますから。