海外旅行をする旅人につきものなのが
長時間のフライトによる
エコノミークラス症候群のリスク。
中にはエコノミークラス症候群で
命を落とす旅行者もいるので
若いからといって油断できない病気です。
エコノミークラス症候群とは?
どうしたら予防できるのか?
という質問に、
看護師の私の目線から説明します。
エコノミークラス症候群とは
エコノミークラス症候群とは、
静脈血栓塞栓症のことです。
とりわけ循環の悪い末梢の血管に
血栓ができ、それが肺や脳、心臓につまり
最悪死に至る病気です。
原因は?
私たちのふくらはぎの筋肉は
第二の心臓と言われるほど重要な役割をしています。
運動することによって
心臓へと血液を送り返しているのですが、
飛行機の中のように
狭くて身動きがとれないところでは
ふくらはぎの筋肉を使うことも少ないので
徐々に血液循環が悪くなっていきます。
うっ血した血液は固まりやすく、
気づかないうちに血栓ができてしまうのです。
また、飛行機の中は乾燥していて
私たちの体の水分も蒸発していき、
さらに血液はドロドロ状態。
身動きのとれなさと、
空気の乾燥、
気圧によるうっ血がトリプルパンチで
血栓を作ってしまいます。
だからといって必ずしも
エコノミークラス症候群になるわけでは
ありません。
きちんと対策していれば
機内でも快適に過ごすことができるでしょう。
弾性ストッキングの着用
弾性ストッキングとは
病棟で手術を受ける患者さんが
ベッドの上から動けないことを想定して
作られた医療用靴下です。
ベッドで動けない患者さんは
先ほど述べたように運動によって
血液循環を良くすることができません。
これを飛行機内で着用すると
着圧でふくらはぎの循環が良くなるので
血栓予防になります。
私も仕事柄足がむくむので
寝る時だけ弾性ストッキングを
履いて寝ています。
病院だけではなく
通販でも1300円~3000円くらいで
購入できますのでチェックしてみてください。
100円ショップにも
弾性ストッキングが売っていますが、
医療用のものよりかなりきつく、
快適ではなく痛いです。
着圧が強ければ良いというわけでもないので
ここは安全な医療メーカーが
打っているものを購入しましょう。
水やお茶よりイオン水を飲む
乾燥した機内でも耐えられるよう、
お茶をがぶ飲みする人がいますが、
お茶は利尿作用があるので逆効果。
体にとどまりやすいイオン水
(ポカリスエットやアクエリアスなど)
を飲むようにしましょう。
足首体操をしよう
ふくらはぎの筋肉を
座りながら動かさる方法は、
足首から下を円を描くように
回す運動です。
実際やってみると
筋肉が動いてるー!!
と感じることと思います。
これをするだけでも
末梢の循環が良くなります。
まとめ
飛行機の上で体調が悪くなっても
乗り合わせている医療従事者が
いない限り助けてくれる人はいません。
医療従事者がいても
医療物資がなくては救助もできません。
自分の身は自分で守るべきです。
たった少しのことで
エコノミークラス症候群は予防できますので
機内でも意識して取り組んでみてください。
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