患者さんからお金をもらうのがダメな3つの怖い理由

患者さん
「これで何か美味しいものでも食べて。」

突然ポケットにお金を突っ込まれることって
医療者なら誰しも経験あるくらいメジャーな出来事。

私もこれまで2年間で3回ほどありました。

そのたびに対応に困って、
結局師長さんに渡して返してもらうようにしていました。

患者さんからお金をもらってはいけない
ということは当たり前のように感じますが

患者さん
「しーっ!誰にもばれないから。私の気持ち。」

と患者さんから言われたりして
なかなか返せない場合もあると思います。

しかし、お金をもらってしまうと
こんな怖いリスクがあるいうことを
知っていただきたい。

私の実体験とともにお送りします。




患者さんからお金をもらったことを、患者さんがばらす

患者さん
「私前にいた病院で先生に10万渡したら、さっと白衣の中にしまってた。」

その時秘密だと言って約束されていても、
患者さんがぽろりとばらすことがあります。

大金を積んだから良い医療が受けられる
いまだにそういう考えが残っていて
医療者にお金を渡すと好待遇が受けられると思っている人もいます。

中にはどれだけお金を渡したかを
自慢する人も。

そういう人にあたった場合、
万が一対応が悪かった時に
責められるのはあなたです。

患者さん
「この前お金を渡したのにその対応は何?」
と反論されてしまうでしょう。

こういうタイプの患者さんもいるので
必ずもらってはいけません。

どんな人であれ、
同じようにケアし接するのが医療者としてのプロでは。

お金を渡したあと、人格が変わる人がいる

入院したての時は
親切で謙虚な患者さんでも
病院慣れしてくると、

驚くほど人格が変わってしまう人がいます。

患者さん
「気持ちだからもらって。」

とお金を渡されたとしても、
人の気持ちなんてすぐに変わってしまうもの。

患者さん
あの時のお金を返してほしい。
あのお金でテレビカードを買えばよかった。
お金を渡したのにかまってくれない。

もらってしまったお金のために
後々もめごとになる可能性も。

めんどくさいことになるなら
最初から受け取らない方がよさそうです。

患者さんからもらったお金は使いにくい

患者さんから仮にお金をもらったとしても
いざ使うとなると使いづらくないですか。

自分で稼いだお金でもないし、
医療者皆が協力して働いているから
感動してお金をくれようとするわけで

頑張りは自分一人だけではないから
余計に使いにくい。

使わず置いているたびに
返そうかどうしようかともやもやが募ります。

患者さんからお金をもらったら、どうしたらいいのか

基本は受け取らないスタンスでいきます。

「そんな申し訳ないです。
あともらってはいけない決まりになっているんです。」
「気持ちだけで十分ですよ。」

それでも患者さんが受け取ってくれない場合
いったん引き下がって、師長さんに渡します。

師長さんから後日返してもらい、
それでも受け取ってくれない場合、

仕方なく師長さんから私に、
「受け取ってくれなかった。」
とお金を返されたとしても、そこでももらっていけません!

お金を受け取っているところを
他のスタッフが見ていると
なんであの子だけ?と嫉妬されるかもしれません。

師長さんからも
「受け取るんだ。」と思われるかもしれません。

なので、私は「病棟のために使ってください。」
と言って決して受け取りません。

ちょっとしたお金を得ようとして
人間関係を壊したくありませんから。

患者さんからのお金は自分の周りを壊しうる

いかがでしたか。
お金ってとてもパワーのあるものだと
思い知らされます。

働く対価はお給料からもらっていますから
下手に自分の利益に走らないように注意しましょう。

お金に何を壊されるかわかりませんからね。

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ABOUTこの記事をかいた人

日本で4年看護師をした後、エジプト在住を経てアメリカへ。ドバイ、ミズーリ州、北マリアナ諸島、ニューヨーク州の看護師免許を取得。現在はwound ostomy スペシャリストとして勤務中。看護師というパスポートを片手に見える世界をテーマにブログ更新中。