申し送りが怖い、を解決!できる看護師がやっているコツとノートの書き方

怖い先輩
「で?何が言いたいの?」
「なんでもっと早く言わないの?」
「それ、報告になってないけど?」
「早くしゃべってくれる?」

ただでさえ頭の中がぐちゃぐちゃに
なっているというのに、
先輩に指摘され頭真っ白。

伝えたいのに伝わらない。
緊張でかみかみになってしまう。

あなた
わかりやすい申し送りが大事って
何度も言われるけど、
具体的にどうしたらいいのかわからない!

そんな看護師の皆さん、
大丈夫!!

最初は私もだめだめで、
いまだに

怖い先輩
もっと自分で考えて!
なんて怒られることはざらですが、

SBAR(エスバー)を意識しての
申し送りを意識すると
状況は確実に良くなります!

もう、申し送りが怖い!
と悩まなくなるよう、

できる看護師の先輩に
教えてもらった、
申し送りのコツとノートの作り方について紹介します。




看護師の申し送りのコツは、SBAR(エスバー)を使うこと

SBAR(エスバー)とは、
Situation(自分が置かれている状況)
Background(背景)
Assessment(アセスメント)
Recommendation and Request(提案と依頼)

を総称したものです。

この順序で
自分の置かれた状況を相手に伝えれば、

自分の頭の中も効率的に
整理することができるばかりか、

伝えた相手も「何をしたらいいか」
を明確に把握することができるので
多くの病院で取り入れられています。

SBARのメリット
単発的な報告だけでなく
勤務の間の申し送りにも
生かすことができる!
今までは、萎縮して報告することをためらっていましたが、SBARを使いだしてからは何を言ったらいいかが、思い浮かびやすくなって、コミュニケーションをとりやすくなりました!

それでは、臨床であるあるの事例で試してみましょう。

事例1

考えてみよう
パートナーシップを取り入れている病院。
時間は今11時半。血糖測定を
3件まわったあと、
スケールをかけなければいけません。

パートナーは昼休憩に入っています。
詰所にはリーダーがデスクワークしています。

受け持ち患者からナースコールがあり、
抗生剤が終わったとのこと。
それと同時にオペ迎えの電話が入りました。

この多重業務、
あなたならどうしますか。

さて、
SBAR(エスバー)のSから
順番に整理していきましょう。

Situation(状況)
・受け持ち患者の抗生剤が終わり
ロックしないといけない
・オペ迎えに行かなければいけない
・血糖測定が3件残っている
Background(背景)
・オペ迎えの患者以外は
身体所見は落ち着いてる
・抗生剤投与中の患者は
非常にせっかちでロックが遅れると怒る
・オペ帰室後は人員が必要
Assessment(評価)
・昼食が配られてしまったら
血糖測定に影響する
・抗生剤ロックが遅れたらVラインが閉塞の恐れ
・オペ迎え後に人員が不足していると
ライン整理、点滴更新、バイタルチェックに
時間がかかり異常の発見が遅れるばかりか
他業務にも響いてしまう

緊急度としては、
1、オペ迎え
2、抗生剤ロック
3、血糖測定

Recommendation and Request(提案と依頼)
・リーダーに抗生剤ロックを依頼する
・オペ迎えに行っている間に、
人員確保をリーダーに依頼
・厨房スタッフと助手さんに血糖測定患者の食事を
後で配ってもらうように声をかけておく

それではこれを全て繋げると

「リーダーさんすみません。
今、Eさんのオペ迎えに呼ばれていますが、

310号室のAさんの抗生剤ロックと
312号室、314号室のB、C、Dさんの
血糖測定が残っています。

オペ迎えに行きながら、
助手さんに昼食を後で配ってもらうように
電話しておきますし、

その人たちはオペ帰室後、
血糖測ろうと思います。

リーダーさん、申し訳ないですが
抗生剤ロックをお願いしていいですか。

ロックが終わりましたら、オペ後の部屋で
待機していただければ幸いです。」

となります。

申し送りノートの書き方

先輩から早口で申し送られて
全部メモしていたら、
何が重要かわからなくなった!

ということはありませんか?
それを避けるために、
ノートの書き方を工夫しましょう!

情報は区分を明確につけて申し送りノートに書くこと

申し送りで
わけがわからなくなるのは
情報をすべて同じところに
羅列して書いてしまうからです。

なので、情報ごとに
区分して書きましょう!

私の申し送りノートは
5つの区分に分けています。

(部署によって何個に分けるかは
臨機応変に対応してください。)

最初の列 患者名と主治医

患者名とどの主治医か
だけではなく、
その日の主治医のピッチ番号も記入しておきます。

電話をかけなければいけない時
何番だっけ?
といちいち確認するのは時間のロスです。

2列目 疾患とイベント

主病名に対する治療と経過を
簡単に書きます。

ドレーン抜去日などの
大事な情報は日付とともに書きます。

必要な検査データも
小さく書いておきましょう。

3列目 やることリスト

自分が今日やることを
チェックリストにして記入します。

ポイント
退院前準備など
チェック項目がたくさんあって
ついつい抜けてしまいそうな事は

・退院処理
とだけまとめるのではなく

・食事オーダー
・退院の薬
・送迎手段
・次回予約の確認

などなど全てリストアップしておくと抜けません。

4列目 ADLの変更(部署による)

これは部署によって
異なるかもしれませんが
ADLが重要な部署では

車いす→歩行器
ギャッジアップ30度
トイレ往復のみ可

などなど変更があったとこを
忘れないよう書いておきます。

5列目 薬の変更と効果の確認

鎮痛剤や降圧剤、
風邪薬の追加など
薬の変更があれば

効果を必ず訪室時に
確認しなければいけません。

これらも抜けないように
書いておきます。

確認したらチェックできるよう
リストアップしておきましょう。

報連相のタイミングでも、申し送りにもSBARを使おう

臨床でよくあるような事例を
引っ張り出してみましたが、
いかがですか。

SBARを使えば、
混乱していた頭の中もすっきりして、
相手にわかりやすく伝わります。

ポイント
長い申し送りが嫌いな相手には
適宜SBARを短縮して
伝えるようにしましょう。

やたらと突っ込んでくるタイプの
相手にはフルバージョンの
SBARで臨みましょう。

何度も何度も練習しているうちに、
「送り上手になったね!」
と言われるときもそのうち来ます。

まだまだしんどいかと思いますが、
体を壊さないよう、
休みつつ頑張りつつ、
仕事に取り組んでくださいね。

1年目さんのための
オンライン教室も開催しています♪
気軽に参加してくださいね!
↓    ↓     ↓

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

ABOUTこの記事をかいた人

日本で4年看護師をした後、エジプト在住を経てアメリカへ。ドバイ、ミズーリ州、北マリアナ諸島、ニューヨーク州の看護師免許を取得。現在はwound ostomy スペシャリストとして勤務中。看護師というパスポートを片手に見える世界をテーマにブログ更新中。