看護師として独り立ちできないという時に見直したいチェックリスト

シャドーが終わって
受け持ちが始まり
フォローの先輩と一緒に新しい技術を学ぶ日々。

しかし、同期は次々と
独り立ちしていっているのに
自分はいっこうに自立をもらえない。

自分には何が足りないのか・・・
と考えているときに
もしかすると以下のポイントができてないかもしれません。

複雑な看護師業界で
独り立ちするために必要な
ポイントをチェックリストにしてみました。




看護師の独り立ちができないのは複雑な要素がたくさん

看護師の世界は複雑で
単に勉強できればいい、
業務がこなせればいい、
というシンプルなものではありません。

好きか嫌いで
評価する先輩がたくさんいて、
彼らへの根回しができていないと

いくら仕事ができたとしても
できない認定を押されてしまうからです。

フォローの先輩へ挨拶回りは必ず自分から

朝出勤して
受け持ち患者とフォローの先輩を確認するかと思います。

その後その先輩を見つけたら
すかさず挨拶回りをしましょう。

先に先輩から
「よろしくね。」と言われていたら遅いです。

言われる前に
自分から「今日はよろしくお願いします。」と言いに行きます。

ポイント
あの子とペアなのに
自分から挨拶しにこない!
と気にする看護師が一定多数います。

自分を守るために
自分からあいさつ回りしましょう。

師長への挨拶はとりわけ絶対欠かすな

職場に慣れないうちは
師長さんが出勤してきたのを見たら
必ず師長さんの机まで行って
挨拶しに行きます。

私の失敗談
指導担当の先輩ばかりに挨拶して
師長さんとは顔を合わせた時のみしか挨拶しませんでした。

その結果、1週間ほどたったとき
「あなたがしたくないならいいけど、
この病棟を管轄する私に
真っ先に挨拶に来ないのはおかしい!」

と電子カルテが乗っている机を
目の前でバーン!と
叩かれたことがあります。

チェックリスト
□ 真っ先に師長さんに挨拶できた
□ フォローの先輩に自分から挨拶できた

情報収集は密に行う

最初に信頼を落としやすいのは
情報収集なんですよね。

「もう2ヶ月もたつのに
情報取れてないってどういうこと?」

と簡単にシャドーイングへ
戻されるきっかけとなります。

情報収集のやり方は
こちらに詳しく書いているので参考に。

情報収集を10人15分でこなす方法!看護師のための完全手順マニュアル

できなくてもそばにいるのが大事

たとえば朝の点滴づくり。

ミキシングを自立していないときや
シリンジポンプで行く薬剤などは
先輩と一緒でないと作るのを許されていません。

だからといって
「自立してないから・・・」
と自分の担当患者の点滴を作り終えた後、

ラウンドするまで待機していると
他のグループの先輩から激がとびます。

「じーっとしてないで他にできることないの?」

それもそのはず。
フォローの先輩も
他のグループの点滴づくりを手伝いにいっているわけです。

その中で自分だけ何もしない
というのは態度が悪いとみなされます。

できなくてもいい、
自立していなくてもいい、

せめてそばで「何かできることないかな。」
と献身な態度をとるのが好印象。

そばにいるだけで、
自立してない手技を見てもらえるかもしれませんし!

私の失敗談
採血がうまくいかなくて
先輩に代わってもらった時のこと。

私は自分の手技を
ガン見されるのが嫌なので
代わってもらったらそばを離れるタイプです。

しかし、中には
「代わってもらったなら
最後までそばで見届けるべき」
という考えの看護師もいます。

採血でそばを離れた
ただそれだけで
1週間その先輩から無視され続けたことがあります。

チェックリスト
□ 自立していない手技があっても先輩を手伝おうという姿勢を見せることができた

ラウンド前の打ち合わせはできないことにフォーカスして

ラウンド前に、
どこまで情報取れたかどうか
どのように部屋回りをしていくか

フォローの先輩に
行動計画を発表するかと思います。

中には時間が足りなくて
情報収集しきれなかったこともあるかと思います。

その時に、
わかっているようなつもりで
行動計画を発表しないことです。

ここまで情報取れたけど
薬の効果を調べるのがまだだとか

今からオペ出しだけど
初めてだから付き添ってほしいとか

新しい薬が処方になったけど
なぜなのかどこを見たらいいのかわからなかったなど。

最初はわからなくて
あたりまえなんです。

それを前提で
先輩もアドバイスするつもりで臨んでいます。

私わかってます!という発表だけにする必要はありません。

できないことをはっきりさせる

どれも見学はしたことがあるけど、

・今日のオペ出しは2回目
・今日のシャワー時防水保護は初実施
・アンギオ室から帰室を迎えるのは初めて

というようなことありませんか?

見学したからできるとは限らないはず。
見るのとやるのは全然違いますからね。

そんなときに、
「見学したことあるんだったらできるんだよね?」
と言われとしても

「できます。できそうです。」
とは言わないこと。

「2回目ですが、前回アルコール消毒が不十分で採血の自立をもらえませんでした。」

「3回目ですが、前回固定が甘くて自立していません。」

この前先輩から言われた注意とともに
そばで見てほしいという旨を伝えましょう。

ひとりで実施して
インシデント起こすほうが大変です。

チェックリスト
□ 行動計画発表は、できないことも踏まえて伝えることができた

いざ訪室。部屋に入る前に観察項目チェック

いざ患者さんの部屋に入る前に
患者さんに聞く事や
観察項目を再度自分のメモから確認しましょう。

聞き忘れや確認し忘れは
簡単に評価を落として
「患者さんのこと何もわかってない!」と言われるきっかけになります。

先輩が部屋の前で
アルコール消毒しているすきに、
ポケットからメモを出して
確認事項を再度見ておきましょう。

チェックリスト
□ 入室前に確認することをチェックできた

記録してもらったらありがとうございます

パートナーシップ制だと
自分が処置してる間に
ペアの先輩が記録を入力してくれるかと思います。

ペアとしてこれは
あたりまえのことなんですが、

中には新人のうちは自分で記録するべき
と考える人もいます。

記録をもし入れてもらえていたら
さりげないありがとうを伝えておきましょう。

先輩のラウンド中も気を抜くな

自分の担当患者の検温と処置が終わり
先輩が受けもつ担当のところへ自分もついていきますね。

その際も、ただ見るだけではなく
点滴に使うアルコール綿を
さっと差し出したり、

廃棄した尿や廃液を
代わりに捨てにいくなど
補助に回りましょう。

補助に回る必要がない場合は
シャドーイングと同じで
物品や手順をメモします。

次の勤務で
「この前処置見てたよね?物品出してきて。」
と言われたときに動けるようになるためです。

チェックリスト
□ 自分の担当でないところ回るときも、補助として動くことができた

戻って記録してと言われても席につくと痛い目に

自分の担当のラウンドが終わり
先輩から
「記録に時間かかるだろうし、戻って記録してきていいよ。」
と言われたとき、

戻ってはいけません。

私の失敗談
記録をするため
詰め所に戻って記録していました。

するとそこにいたリーダーさんが
「なんで戻ってきたん?
清拭とか手伝えることありはずやろ。」

リーダーさんの言う通り
他のグループに手伝いに行くことに。

すると
「今は大丈夫、ありがとう。」
と結局手伝えることゼロ。

しかし詰め所には戻れないので
電カルをもって処置室のすみっこで
立って記録していました。

2年目の先輩に聞くと
手伝えることがない時は
詰め所に座らず

廊下や処置室で
立って記録するのがいいそう。
めんどくさいですね。

チェックリスト
□ 記録に戻る前に他のグループの応援に回ることができた

休憩前後の挨拶は欠かさない

ラウンドも記録も終わり
昼休憩の時間になりました。

休憩中に検査から
帰ってきそうな患者さん、

食後薬の配薬など
やっておいてほしいことがあれば
ペアの人やリーダーさんに伝えます。

必ず自分が休憩に行くときは
自分の所在を伝えましょう。

休憩後の
「休憩ありがとうございました。」
という言葉も忘れずに。

少ない人数の中
下膳や配薬、点滴をつなぐのは
わりと体力使います。

自分が後休憩をとるようになって
早く休憩に上がるありがたみがわかるはず。

チェックリスト
□ 休憩前後の挨拶を欠かさない
□ やっておいてほしいことを伝えることができた

再びラウンド、昼の目標を発表

休憩が終わり、昼のラウンドに。
朝の行動計画だけで十分かといえば
そうでもありません。

たいてい、
朝に伝えたはずの行動計画は
先輩の頭から消え去っています。

なので、再度ラウンド前に
「昼から○○しようと思っていますが
2回目で前回こういう課題があったので
何時ごろがご都合いいですか?」

のような感じで
スケジュールを固めていきます。

すると先輩も
そういやそうだったな!と
見てくれやすくなります。

計画、観察項目で不必要なものは先輩に問いかけ

さて、昼のラウンドが終わり
できていない記録に移ります。

その際に記録だけではなくて
不必要な観察項目や
看護計画は再構成しなおしましょう。

クリニカルパスは便利です。
でもパスに頼りすぎていると
翌日の点滴が出ていないことに
気づかなかったり

システムエラーで
観察項目が抜け落ちているなど
気が付かない時があります。

ちゃんとパスなしでも
考えて動いてますよと
わかってもらうためにも

記録しながら
修正できそうな箇所は
相談しながら直していきましょう。

チェックリスト
□ 看護計画、観察項目で不必要だと感じる点を先輩と相談できた

勤務終了、他のグループに手伝えることがないか尋ねる

さて、業務終了!
他のグループに手伝えることがなければ
「お先に失礼します。」
と夜勤さんに挨拶して帰りましょう。

以上を気を付ければ
周囲との関係が良くなってくるはずです。

なんだか独り立ちできないなと
感じるときは試してみてください。

チェックリストまとめ
□ 真っ先に師長さんに挨拶できた
□ フォローの先輩に自分から挨拶できた
□ 自立していない手技があっても先輩を手伝おうという姿勢を見せることができた
□ 行動計画発表は、できないことも踏まえて伝えることができた
□ 入室前に確認することをチェックできた
□ 自分の担当でないところ回るときも、補助として動くことができた
□ 記録に戻る前に他のグループの応援に回ることができた
□ 看護計画、観察項目で不必要だと感じる点を先輩と相談できた

以上のことを気を付けても
いまいち人間関係が悪い時は
単にその病棟との相性が悪いだけということもよくあります。

そんな時は
3か月前退職宣告なんてせずに
さくっとやめてしまったほうが時間を有効に使えます。

転職したらすぐ自立、
夜勤に入れるなんてよくある話です。

各転職会社の
メリットデメリットは
こちらに書いています。

【徹底比較】看護師転職サイトおすすめ4社を実際に利用してみてわかったこと

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ABOUTこの記事をかいた人

日本で4年看護師をした後、エジプト在住を経てアメリカへ。ドバイ、ミズーリ州、北マリアナ諸島、ニューヨーク州の看護師免許を取得。現在はwound ostomy スペシャリストとして勤務中。看護師というパスポートを片手に見える世界をテーマにブログ更新中。