看護師のブランクへの厳しい反応と、子育て経験を生かす道

家事に育児に仕事に大変な
ママさん看護師たち。

私の前職場だった病院は
ママさん看護師たちで
約半数を占めていました。

そこでよく話されていたのは
「看護師のブランクと子育て」

育児がひととおり落ち着き
常勤としてばりばり働いている人も
いれば、

パートで週1ペースで働く
人たちもいて様々。

ママさん看護師たちと
一緒に仕事をしていくという
環境に囲まれているからこそ気づいた、

ブランクの厳しさと
子育てという経験が
どう生きるかについてお話しします。




看護師はブランクの長さではなく、ブランクに入る前の経験で働きやすさが変わる

どうしても女性看護師だと
いくらキャリアを追及しても

子どもができたら
出産前後にブランクができます。

その後もう一人、さらに一人
子どもができたとしたら、

その間復職するにしても
すぐフルタイムに戻る
というのにはなかなかいかず。

結果、ブランク10年
なかには20年という看護師もいます。

しかし、問題となるのは

実はブランクの長さではなく
ブランクに入る前に
どのくらい働いていたか

でブランク後が全く違うものになります。

たとえば・・・
看護師1年目の半年で
結婚し退職。

シリンジポンプ、
採血、ルート確保、
尿道バルーンは自立していない。

その後二人子どもができ
でもなんとか高校までは
しっかり子育てしたいため

ブランクは20年。
久しぶりに看護師に
戻ってみようかと思い

週1パートでデビュー。

この場合、何が起こると思いますか?
あなた
1年目で採血や尿道カテーテル留置も自立してない状態で、戻るのは不安・・・
しかも週1回だけの出勤で、年齢も40代近いとなると?
あなた
週1回しか来なくて物覚えが悪い40歳の1年目に、責任ある仕事は任せられないって思う人も出てきそうだね。
もちろん、やる気があって必死に勉強しようって思う姿勢があれば仕事の幅も広がるだろうけどね・・・
あなた
うん、でも経験ありそうって思われて一緒に仕事した時、「自立してません」って言った時の、周囲の呆れた顔を想像したら、怖いね。
じゃあこっちのパターンはどう?
もう一つの例
看護師5年目で出産のため退職。
子どもが二人できた。

ブランク20年だが
現役時代は急性期外科で
働いていたので手技には自信あり。

週1回パートで始めたら
現役の頃が懐かしくなり
週4シフトにして病棟で働いている。

あなた
手技はところどころ忘れていても、自立してるっていうのが自信になりそうだね!
私の先輩はブランク長かったけど、採血は自転車と一緒って言ってた!
あなた
ブランクまでに基本手技は自立しておくと後々楽そうだね!

ブランク後には
何歳になっているかわかりません。

そして、「新人です」という
履歴書でもないので
周囲は大ベテランだと錯覚してしまうのです。

そのプレッシャーに
打ち勝つには、やはり基本手技、
ブランク前に培ってきたチーム力なんです。

出産はどんな時も
喜ばしいことですが、
もしもまた看護師として復職するなら

せめて基本手技ができていると
めちゃめちゃ働きやすくなるわけです。

看護師のブランク後は指導担当に抜擢される可能性も!

家庭に入るかという
育児で子どもに何かを教えることで、
後輩指導に磨きがかかります。

ゼロの状態から
いかにわかりやすく教え、
後輩のモチベーションを上げていくか、

どんなアドバイスをすれば
後輩が伸びるのか、
ママさん看護師たちは本当によく知っています。

病棟では、

指導者の特徴
・単に優しく怒らない
・知識と技術が豊富
・臨床経験が長い

などの理由で指導担当が決まったりしますが、
「育児経験がある」
というのも強みに入れてみてはどうかと思います。

子育て経験看護師は周囲との調和がうまい

ママさん看護師たちは
周囲と調和をとるのが上手。

先生も上手に転がし、
すんなり指示をもらい、
さらには病棟の他のスタッフにも
気を回せる器用さを持っています。

去年結婚した私にも、

先輩
今日は何の晩御飯作るの~??
なんて雑談に混ぜてくれて温かいです。

ママさん友達や
子どもの学校問題など

様々な交友関係やトラブルを
いかに良好に対処できるか
常に考えているからでしょう。

子育て経験があると優先順位を立てるのが上手くなる

看護師で気を付けたい優先順位。
優先順位を間違えれば
時間内に処置が終わりません!(汗)

しかしママさん看護師たちは
どんなに病棟がばたばたしていても
サクッと仕事を終わらせて
定時に帰ることができています。

家事も育児も仕事も
24時間で全部こなそうとするので
相当なスピード感を持って
仕事にも取り組んでいます。

なんとなくだらだらして
うっかり残業してしまうということが
ないため、

定時で家に直行して
家族のご飯の準備に
急いで取り掛かることができます。

ブランク後の病院を選びは同じくママさん看護師が多いところにしよう

私が以前働いていた大学病院では、
ママさん看護師たちは
全体的に少ないので

たとえ子どもが熱を出しても
休みづらさがあります。

ヒステリー看護師
は?こんな忙しい時に休むなんてありえない!!
と無言の圧力を感じます。

しかし病棟にママさん看護師が
たくさんいると、

そんなことお互いさまで、
快く残務を引き受けてくれます。

もちろん、もし他の人の
こどもが熱を出したら
代わりに働くということ前提ですが。

この前もブランクある看護師が
入ってきたとき、

ママさん看護師の先輩たち
ブランクあっておばさんだと、ついつい覚え遅くなるけど、みんなそうだったから、優しく何回でも教えよう♪

と言っていて良い雰囲気だなと思いました。

看護師としてのキャリアを諦める必要なんてない

「子育てと仕事の両立」
と聞くととても大変そうに
聞こえますが、(もちろん大変ですが)

子育てによって得られる力は
さらなるキャリアの飛躍に
大いにつながります。

子どもがある程度大きくなって
職場復帰するのもよし、
指導教員となるのもよし、

子育て経験はそのまま
看護の仕事に生かされるので、
ブランクからの復帰にそこまで臆病になる必要はありません。

無理せず家庭とのバランスが
取れる職場を見つけて、
新たな境地に向かってみましょう。

子育て後に復帰すると、
また違った視点で働けること
間違いなしです。

ブランク前の生活が大切。でも未来は姿勢次第で変えていける

いかがでしたか。

あなた
ブランク10年もあるから
復職できるか不安。

週1パートで雇ってくれるのか不安。

家庭との両立が不安。

不安はつきものですが、
私の周りは案外ブランクなんて
気にされず心地よく働いている先輩ばかりです。

むしろ子育てを
経験されているからこそ、
秀でている能力もあって、

見習わなければいけないなと
日々痛感しています。

何事も、自分の頭の中で
勝手に決めつけて

「できない。」
とせっかくの復帰を
踏みとどまってしまうのではなく、

ぜひとも子育てからの復帰を
トライしてみてください!

勉強の仕方忘れた!
という方は以下も参考に♪

看護師1年目の勉強ノートは3種類に分けてサイズにこだわれ!

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ABOUTこの記事をかいた人

日本で4年看護師をした後、エジプト在住を経てアメリカへ。ドバイ、ミズーリ州、北マリアナ諸島、ニューヨーク州の看護師免許を取得。現在はwound ostomy スペシャリストとして勤務中。看護師というパスポートを片手に見える世界をテーマにブログ更新中。